2012年・私的ベストアルバム


今年も年べスの記事を書く時期になりましたね。

例年通り、今年発売のアルバムの中で良いと思った作品を10枚、
短評をつけながらランキング形式で紹介したいと思います。

では、早速。


2012/12/26更新版





10. Mac Demarco - 2

無理してない音。でもよく吟味されている音。
絶妙の力の抜け具合で嫌みがない。これも良いアルバム。
敢えて、変なコード進行にしたり、もはや愛らしさすらある。

9. School of Architecture - S/T

ビーチ・ボーイズの公演直後にゆったりした音楽が聴きたくなって、
丁度その時に出会ったアルバム。
肩肘張らないで聴けるし、大人が作ったアルバムという感じ。 丁寧。

8. Cloud Nothings - Attack on Memory

USオルタナの王道という感じ。
音もはっきり聞こえるようにミックスされてるし、
何より、安心感がある。
でも、ちゃんと新鮮さもあるのが素晴らしい。

7.Frankie Rose - Interstellar

これは良かった。素直によく聴いたし、素直に良かった。
まさに80年代という感じの「Know Me」はリピートしまくった。
全体を通して流れていた80年代っぽさにぐっときた。

6. Beach House - Bloom

本人たちも言うように、
ザ・キュアーとビーチ・ボーイズを取り合わせたような曲調で、
聴きやすいアルバムだった。
特に8,9曲目はまさに、という感じで。

5. BEAK> - >>

ジェフ・バーロウ御大の新作を聴けるだけで嬉しい。
今年はQuakersもあったけど、クラウトロック厨の僕としてはこちらをチョイス。
BEAK>より曲の長さもコンパクトになってて、ふとしたときに聴けるのも良かった。
何より、飛び抜けた芸術性。この一点だけでもここに推せる。

4. Four Tet - Pink

こんなに完成しているミニマル・ミュージックを聴けて素直に嬉しかった。
「Locked」~「Lion」の流れは
SNDの「Atavism」、Richie Hawtinの「DE9:Closer To The Edit」に匹敵する出来。
何かに集中したいときは聴いていた気がする。

3.Tim Hecker & Daniel Lopatin - Instrumental Tourist

名前の通り、いろんな電子音を巡る旅にいざなわれました。
この人たちが何かしようとなれば、面白くないわけがない。

2. DIIV - Oshin

全然知らないアーティストだったがために驚かされたアルバム。
抜群の風通しの良さが良い。ミヒャエル・ローターっぽいのも○。
飾り気のなさが良い。純粋な聴きやすさではベストかもしれない。

1. Death Grips - The Money Store

恐ろしく手数の多いドラムとどこから拾ってきたか分からないサンプリング、
不穏なシンセサイザー、そして、ステファン・バーネットの気の触れたパフォーマンス。
どれをとっても、今年で一番出来が良かったです。



【次点】
Andy Stott - Luxury Problems
Ariel Pink's Haunted Graffiti - Mature Themes
Bloc Party - Four
Crystal Castles - (III)
Dirty Projectors - Swing Lo Magellan
Flying Lotus - Until The Quiet Comes
Frank Ocean - channel ORANGE
Godspeed You! Black Emperor - 'Allelujah! Don't Bend! Ascend!
Grimes - Visions
Grizzly Bear - Shields
Kendrick Lamar - Good Kid M.A.A.D City
Lillies and Remains - Re/composition
Revenge - Scum.Collapse.Eradication
Wild Nothing - Nocturne

【総評】
この企画始める時点からデス・グリップス一位だけは決めてました。
久々に熱くなったヒップホップユニットですね。今後にも期待。
あと、 DIIVも相当良かった。是非聴いてほしいアーティスト。
UKの比率はやっぱり低い。
BEAK>、Four Tet、Andy Stott、Bloc Partyのみ。
James Blakeを中心とした、ダブステップの更なる進化、
イギリスのお家芸、ビートルズ復古の流れに期待したいところ。
ただ、ブロパは相変わらず安定してましたね。
UKのバンドはブロパ見直しても良いと思う。
Tame Imparaは単純によく聴けていないので、という感じ。
日本のアーティストは【次点】のリリーズのみ。少し残念。
LAMAとザゼンはまだよく聴けていないので、というのがありますが。
こんなところでしょうか。

採点とここでのランキングが噛みあわないアルバムが多いですが、
あくまで採点基準全部抜きにした、印象だけで決めているので、ご了承を……。