Ailanthus Recordings特集:第4回の今回はLuxury Eliteのインタビューをお届けします。
蒸気のマナーに則るLuxury Eliteの音楽の原点、
そしてfamilyshowcaseとFortune 500の驚くべき結びつきとは。
それでは、どうぞお楽しみください。
Luxury Eliteはノスタルジアや重厚な金のジュエリーや深夜のテレビ番組で満たされた
私のファンタジーの世界ですね。
Luxury Eliteの音楽は豪華で、しかし何か寂しさのようなものも感じます。
このアンビバレントな感覚についてどう考えていますか？
悲しみ、というのが私にとっては先に来ますかね。
私にとっては、このプロジェクトはより孤独感を感じるものです。
ある種、私自身の孤独感を伝えるようとするため、
ある種、私の心の中のイメージを伝えようとするためなのです。
不眠の感覚が私は好きです、
どういうことかといえば、音楽を午前3時ぐらいまでヘッドホンで聴いて、
結局は疲れてしまうのに酷いペイチャンネルを見ることを当てにしているような、
もしくは夜中に車を運転している時に何もすることが無く
退屈だから聴くラジオの音楽のような感覚です。
私の音楽は孤独で、でも快適な類な孤独だというのが私の意見です。
貴方の音楽を聴いていると、80年代の要素を感じます。
ノスタルジアについてはどのように考えていますか？
まだ子供の頃、私はポップ・カルチャーにのめりこんでいました。
私が最初に発した言葉は「Van Halen」だったぐらいで、それとよくMTVを見ていたそうです。
音楽やポップカルチャーに対する執着心は今なお輝いています、
ですが、私は80年代の熱心なファンというより90年代の熱心なファンですね。
最近、90年代のポップカルチャーが以前より人気になっていることに私は興奮を隠しきれません。
私はノスタルジアの中で生きていますし、未来に目を向けようとする時もいつも過去を反映してしまいますし、
素晴らしいけど酷い90年代の音楽やファッションを私はとても楽しんでいるんですよ、
だからそれを追体験することができる今はとても素晴らしいですね。
実を言えば、James Ferraroの『Night Dolls with Hairspray』を2011年の初めに聴いて、
頭が爆発するような衝撃を受けるまで、私は80年代というものを手放しに称賛していませんでした。
ちょうどその時に、私はMatrix Metalsの80年代のローファイサウンドをどんどん発見しはじめた頃で、
後にヴェイパーウェイヴとして知られるようになるものの始まりもその頃でした。
Laserdisc Visionsによる『New Dreams LTD』、18 Carat Affairによる『60/40』、
そして、Midnight Televisionのセルフタイトルアルバムには本当にくぎ付けになりました。
それとComputer Dreams、Lasership Stereoにもどっぷりハマっていましたね。
そういう作品から受け取った80年代のサンプリングやイメージを私は愛するようになったというわけです。
それから数か月後、私は何時間も何時間もかけて選りすぐった
80年代のコマーシャルや魅力的なものをスクリーンキャプチャしたものを投稿する、
『familyshowcase』と呼ばれるブログを始めました。
そしてそれは私やLuxury Eliteにとって大きな影響を与えたものでもあります。
私はそういうスクリーンショットのサウンドトラックとして私の音楽があるように感じています。
ブログをすることで私は80年代に生きたかったなあと思うようになりました。
でも、少し遅かったんですよね、私は1988年生まれですから。
とにかく、基本的に私はノスタルジアを愛しています。
数年後80年代や90年代のTシャツやおもちゃの酷い収集家になっているんじゃないかと思いますよ。
今もう既に集めはじめてますしね。
エスケーピズムについてはどのように考えていますか？
Luxury Eliteは私にとって逃げ場です。
このプロジェクトを始めた時、私は少し鬱気味で、とても孤独でした。
ちょうどその時に手根管症候群の症状が出始めたために、
私はインターネットの裂け目に入り混むことになったというわけです。
Luxury Eliteは私にとって幸せでないことと向き合う方法です、
そして私がこのプロジェクトを始めるまで気付かなかった側面を露わにしたものでもあります。
私はさっぱりとした方なのですが、Luxury Eliteでは豪華絢爛な人生で生きること、
沢山の宝飾品や高いビジネススーツ、美しいガウンに身を包むという女性の幻想を詮索していたのです。
何か良くないことが起きた時、誰しも自分なりの逃げ道を持っていると私は思います。
ある人はインターネットを逃げ場に。ある人はテレビ、特に心がマヒするようなリアリティ番組を見るでしょう。
私はそういう番組を見るのには罪悪感を感じますけどね。
ある人はアウトドアを逃げ場に、ある人は音楽を逃げ場にするでしょう。
エスケーピズムというのは自分を見失わないためのメカニズムとうまくやっていくことだと思うのです。
もしLuxury Eliteを始めることがなかったら、私が今どこにいるのか知る人がいたでしょうか。
多分、自分を見失っていたでしょうね。
現在注目しているアーティスト、レーベルを教えてください。
実生活を優先するため、あと自分の音楽の作業があるので、
最近の大抵の音楽への関心の向け方は酷いですよ。
Fortune 500というレーベルを運営しているので、
そのレーベルへはもちろんフォーカスしてますけどね、しないといけないから！笑
でも実際、レーベルのアーティストは大好きですよ、皆素晴らしいし、親切で、才能溢れた人達ですから。
レーベルに関しては、AilanthusやSunup、Memory No. 36、Orange Milkとか
最近まで盛り上がっていたものには関心を向けるようにしていますし、
Not Not Fun/100% Silkのものはよくチェックしていましたよ、
でも全てチェックするのに至るのにはまだまだ時間がかかりそうです。
なので、とりあえずMP3プレイヤーにたくさん新しい曲を入れて、
日課のウォーキングの時に新しい音楽を聴いて追いつくようにしていますよ。仕事ですからね！
あなたはAilanthus Recordingsから作品をリリースしていますが、
あなたにとってARとはどのようなものですか？
最初のころ、Luxury Eliteにとってのゴールは
SunupやAilanthusへの関心を集めるぐらい良いアーティストになることでした。
彼らは私のお気に入りのアーティストが作った素晴らしい作品をリリースしていましたし、
この二つのレーベル両方にとても敬意を払っているんですよ。
それに加えて、フェイスブックの非公開のグループに参加して
彼らのことをこのジャンルの「ゴッドファーザー」だと思ったときから、
私はAilanthus、Sunupの設立者のことを親戚のように感じていますし、
彼らがリリースする作品に対して凄く情熱的だということもとても好意的に感じています。
私は彼ら両方から同じような積極性を感じているんですよ。
ということで、Ailanthusからリリースするという私の夢は
2012年の12月にMensa Group Internationalとスプリットをリリースすることになり、
Ailanthusの管理人にスプリットをリリースしてくれとお願いしたことで叶ったわけです。
その時はもの凄く得意げな気持ちになりましたよ。
Ailanthusというレーベルは私にとって、単に1つの道に繋がる入り口というよりは沢山の道へ繋がる入口なのです。
Ailanthusは沢山の聴き手を増やす入り口になってくれましたし、
Living Room Visionsというコミュニティを通して会った素晴らしい人々を結びつける共同体の入り口にもなりました。
AilanthusやSunupのオーナーのような、
そのコミュニティにいる全ての人たちは両手を開いて私のことを迎えてくれました。
彼らは私のしていたことを認めてくれて、私を人として認めてくれて、
私に友だち付き合いが出来ていると感じさせてくれたのです。
これは素晴らしい、本当に素晴らしいことなんです。
今後の予定について教えてください。
今に関しては、まったく決めていないです。
最初の頃、私は他の人に自分の中の幻想が潰えたら、Luxury Eliteも終わりだと言っていました。
ただ、私がいつも作りたいと望んでいたようなアルバムが出来たと思った時、
その後何をしたらいいか分からなかったんですね。
それで私は1、2週間街を飛び出したわけですけど、
それから帰ってきたとき、もう一度Luxury Eliteの作品に集中したいと思ったんです。
何人かのアーティストとコラボレーションしようと思いましたし、
何局かのラジオ局の為にミックスをしたいと思いましたし、
自分の今後のアルバムのためになるようなことをしたいと思ったんです。
友達から何かカセットで作品をリリースしたくないか、
それも25部限定みたいな特別な作品を、と尋ねられたので、
それにもうすぐとりかかるだろうと思います。
あと、2012年の9月11日にLuxury Eliteを始めたのですが、少なくともその1周年の記念日には、
ばかげているかもしれませんけど、グレイテスト・ヒッツを出すだろうと思います。
それと、Fortune 500にはフォーカスし続けないといけないですね。
アーティストが送ってくるデモを選別して、
何人かのアーティストには一緒に組みませんかと聞かないといけないですし、
他の人のリリースする作品の完成を待たないといけません。
とにかく、8月の終わりまではリリースする作品がたくさんあるので、
今はそれで手一杯という感じですね。
English ver.
Interview with Luxury Elite
Can you explain Luxury Elite simply?
Luxury Elite is my fantasy world full of nostalgia, chunky gold jewelry, and late night television.
Luxury Elite's sound is a gorgeous, but therefore I feel it has something sadness.
How do you think about this ambivalent feeling?
Sadness, that is a first. For me, I feel more of a loneliness in this project. Partially due to my own loneliness, partially because of the imagery I try to convey. I go for insomnia vibes; music that goes through your head when it's 3:00 a.m. and you're watching terrible paid programming in hopes that you'll get tired eventually, or music that is playing on the radio when you're driving by yourself late at night, bored with nothing to do. My music is lonely, but it's a comforting kind of lonely, in my opinion.
When I listen your songs, I feel some 80s tastes. How do you think about nostalgia?
Even as a child, I was obsessed with pop culture. My first words were "Van Halen", and I watched lots of MTV. Today, my obsession with music and pop culture still shines through, though I am more of a 90s nuts than an 80s nut. I'm thrilled that all of this 90s pop culture has become more popular nowadays. I live for nostalgia, I always reflect on the past when I should be focusing on the future, and I really enjoyed the fantastic-yet-terrible fashion and music of the 1990s so being able to sort of relive that now is so great.I actually didn't fully appreciate the 80s until I heard James Ferraro's Night Dolls with Hairspray album back in early 2011, and it totally blew my mind. Around that time, I was discovering more of the 80s lo-fi sounds of Matrix Metals, as well as the beginning of what would later be known as vaporwave. Laserdisc Visions' New Dreams LTD., 18 Carat Affair's 60/40 and Midnight Television's self-titled release were staples for me. I fell in love with Computer Dreams and Lasership Stereo.I loved the 80s sampling and imagery I got from those releases. A few months later, I started a Tumblr blog called familyshowcase, where I basically sifted through hours and hours of 80s commercial breaks and screencapped whatever appealed to me, and that was another big influence for me and for Luxury Elite.I feel like my music is the soundtrack to some of those screencaps. Doing that Tumblr made me wish I lived in the 80s. I was a little late, though...I was born in 1988. Basically: I will always love nostalgia. I imagine myself in my later years being a ridiculous hoarder of old 80s and 90s t-shirts and toys. I'm already starting now.
How do you think about escapism?
Luxury Elite is an escape for me. At the time I started this project, I was slightly depressed and very lonely. I had gone on an internet hiatus due to the beginning of symptoms relating to carpal tunnel. Luxury Elite was my way of dealing with my unhappiness, and it revealed a side of me I didn't fully realize I had until I created this project. I am a total tomboy, but Lux delved into these girly fantasies of living this glamourous life, wearing tons of jewelry and expensive business suits and beautiful gowns. I think everybody has their own forms of escaping from the real world when things get bad. Some people use the internet as a form of escape. Some use television, especially mind-numbing reality television. I am a bit guilty of that. Some use the outdoors as an escape, some use music. It's a coping mechanism that prevents you from totally losing it. Had Luxury Elite not happened, who knows where I'd be right now. Probably losing it.
What artists or labels you pay attention now?
I've been terrible with paying attention to a lot of other music lately, due to priorities in real life or due to working on my own music. I run the Fortune 500 label, so I definitely focus on that label, I have to! Haha, but really, I love the artists on my label, they are all amazing, kind, talented people. Label-wise, I also try to pay attention to Ailanthus, Sunup, Memory No. 36, Orange Milk, and up until recently, I was doing great with Not Not Fun/100% Silk but I've become so far behind with checking all of it out.I've been trying to at least put a lot of new music on my mp3 player so when I do my daily walks, I can also listen to new music at the same time as a way to catch up. It's working!
You've released your stuff via Ailanthus Recordings. What is AR to you?
Initially, my goal with Luxury Elite was to become good enough to gain the attention of Ailanthus and Sunup. They had great releases by some of my favorite artists and I had a ton of respect for both of the labels. Plus, I was a distant admirer of both Scott and Marcus when I was in a secret Facebook group with a bunch of what would be considered to be the "godfathers" of this genre, and I loved that they were so passionate about the music they released. I felt such positivity from both of them. My Ailanthus dream came true when I was working with Mensa Group International on a split release back in November of 2012, and I managed to get Scott to want to release this split. I was absolutely elated! Ailanthus, to me, is a gateway in more ways than one. It was a gateway to gaining more of an audience, and it was a gateway to a community of wonderful people who I met through a community called Living Room Visions. All of these people, like Scott and Marcus, welcomed me with open arms. They accepted what I was doing, accepted me as a person, and made me feel like a friend. It is wonderful, truly wonderful.
What do you plan in future?
Right now, I don't know. Initially, I told people that I was done with Luxury Elite after I had completed Fantasy. I felt like that was the album I've always wanted to make and I didn't know what to do after that. I am going out of town for a bit in a week or two but I think when I come back, I am going to focus on getting Lux stuff done again. I'm going to do some collaborations with a few artists, work on a few mixes for a few radio stations, and also possibly work on another album.I was asked by a friend if I wanted to release something else on cassette, a super exclusive 25 cassette only kind of release, and I'll see if I can work on that soon. Definitely at least expect a silly greatest hits release on the one year anniversary of Lux's inception, which was on 9/11/12. I'll also continue to focus on Fortune 500. I've been sifting through demos sent to me by artists and I'm asking a few of them to work with me, and I'm waiting on a few releases from others. I'm currently booked up until late August, with more releases coming.
