Tame Impala - Lonerism


9.0/10点中

オーストラリア出身サイケデリック・ロックバンドの2作目。

前半部分は「Endors Toi」のような素晴らしい曲がある一方、
やや予定調和な面も感じてしまい、
一度前半部分だけ試聴した際は素直に楽しめなかったのだが、
後半も聞いてみると、8曲目に「Keep On Lying」を置くことで、
上手く前半部分との橋渡しが行えており、
更に挑戦的な後半部分へすんなり入れるような構成を採っていたことに気付けたのが、
評価が変わった最大の理由である。

それだけ、「Keep On Lying」は素晴らしい曲だ。
「Why Won't They Talk to Me?」や「Music to Walk Home By」のような良曲も
「Keep On Lying」の存在でより際立っているような印象がある。

アルバム全体の空気感も素晴らしいし、
60年代のオマージュではあるが、
その中に少しモジュラーレコード独特の質感があるのも面白い。
興味深く聴けたアルバムであった。