9.0/10点中
挫折からの再起。
アルバム発表前から「ハイプ(所謂ゴリ押し)」とファンから野次を浴び、
結局、「失敗」の烙印を押されてしまったケイジャン・ダンス・パーティー。
そのソングライターであった、ダニエル・ブルンバーグの心境たるや、
推し量るまでもない。
苦悩・挫折から立ち直ることは非常に難しい。
しかし、ダニエル・ブルンバーグはそれでも立ち上がろうとした。
そういった彼の思いが込められたアルバムがこの「Yuck」である。
まず、一曲目の「Get Away」の風通しが抜群に良い。
他の曲も総じてローファイな中にも明るさが感じられ、
非常にポジティヴな内容になっている。
ケイジャンでの挫折も、そこで感じた悩みも決して無駄にはならなかった。
そういった挫折を乗り越えた一人の人間の姿がこのアルバムにはある。