Yes - Close to the Edge


10/10点中

プログレの大御所、イエスが1972年に発表した、
テクニック、構成、メロディが極みに達した、
究極の作品と言ってもよいアルバム。

1曲目の「Close to the Edge」から信じがたい完成度の曲である。
聴いていて、恐ろしさすら感じるほどの技巧、
気が触れそうなほど流転していくメロディ、
鬼のような形相でこちらに襲い掛かってくる音の数々。
上記のような環境に晒されたリスナーの状態は
まさに邦題の『危機』そのもので、
ただただイエスの狂気の渦に呑み込まれるしかない。
 
狂気じみた技巧の数々と強烈な孤独感、緊張感が
これほど見事に同居したアルバムはもう二度と聞くことはできないだろう。
イエス、恐るべし。