オメガトライブ - Good-bye Ωmegatribe 1983-1991


9.5/10点中

80年代の邦楽を代表するアーティスト、
そして、彼らは今まさに再評価すべきアーティストなのかもしれない。

「サマー・サスピション」から始まり、「ふたりの夏物語」、「Super Chance」、
「君は1000%」など名曲の数々が息つく間もなく展開されていく。
一曲一曲ポップでありながら、音楽性の高さがあるのもまた魅力的。
今のメジャーシーンから中々見出すことの出来ない輝きがここにはある。
また、彼らには80年代らしさがあるのが素晴らしい。
多用されるシンセサイザー、太いベースライン、唸りを上げるギター、
どれをとっても、80年代の空気をまとっている。

この「80年代」という時代への憧憬は、
ネオン・インディアンやダニエル・ロパーティン、
ヴェイパーウェイヴ界隈の人間が着目しているものの一つでもある。
そして、奇遇なことにVektroidもFuji Grid TVを通して、
このオメガトライブと出会ってしまっている。
(7曲目 fujifilm / cougar参照 オメガトライブの「Super Chance」が使用されている)
ロパーティンも語るように、過去にノスタルジーを感じることは必ずしも正しいことではない。
だが、このオメガトライブのように
聴いた人が良いと感じる要素はどこにでもあるのだということ。
その事実はしっかり受け止めねばならないと思う。